【2022楽天・戦力分析】戦力整備と高齢化が同時進行。衰退期を迎える前に優勝できるか
2022/03/19
DELTA・竹下弘道
東北楽天ゴールデンイーグルス 得失点差で見る戦力分析【2022シーズン】
2022年シーズンのプロ野球開幕が目前に迫っている。今季の各チームはどのような陣容で開幕を迎えるだろうか。本シリーズは「戦力分析」と題して、昨季の状況を振り返り、オフシーズンの動向を確認することで今季の見通しを考えていく。今回の対象チームは東北楽天ゴールデンイーグルスだ。
1.優勝とAクラス入りにはどれだけの底上げが必要か?
現状の楽天は「優勝」と「Aクラス」からどのくらいの距離にあるだろうか。まずはこれを確認するため、昨季のパ・リーグ順位表(図1)を見てみよう。
ここでは得失点差(得点から失点を引いた数値)に着目する。得失点差はチームの勝敗と連動する性質があり、「得失点差の1/5」は「貯金」におおむね一致する。この性質を利用すると、得失点を何点改善すれば優勝とAクラス入りできるかを割り出せる。
昨季の楽天の得失点差は「+25点」だった。ここからは貯金5が予想され、実際の貯金もほぼ一致する4となったことで3位に入った。楽天のAクラスは2年ぶりである。
一般的な目安として、Aクラス入りには得失点差±0点(貯金0)、優勝には得失点差+100点(貯金20)が求められる。つまり、楽天は現状維持でAクラスは狙える一方、優勝するためには75点、得点を増やすか失点を減らさなければならない。