【2022ロッテ・戦力分析】低迷する先発陣の再建が最重要課題。佐々木朗希の活躍に期待
2022/03/20
DELTA・竹下弘道
3.昨季時点での補強ポイントは?
ここまでの情報を踏まえて、ロッテの補強ポイントを明確にしたい。チームを強化するには、「弱いポジションを優先的にテコ入れする」のが編成の定跡だ[3]。ここまで各ポジションの状況を見てきたのはそのためだが、今回はもうひとつの要素として年齢に着目する。
統計的に野球選手は20代半ばをピークに成績が下がりはじめ、加齢が進むごとに衰えのペースも速くなっていく。つまり、ポジションの構成選手の年齢が他チームよりも高い場合、昨季と比べてそのポジションの寄与は悪化すると予想される。
そこで、各ポジションの得失点差への寄与と平均年齢を確認しよう(図4)。縦軸は寄与、横軸は「平均年齢がリーグ平均と比べて何歳高齢か」を示す。既にマイナスを出していて、高齢化により成績悪化も懸念される、右下に位置するポジションが補強ポイントとなる。
右下のゾーンに明確に沈んでいるポジションはない。一方で、先発・捕手・三塁手・指名打者は平均年齢が若いものの大幅なマイナスを出している。ここは成長による改善だけでは弱点からの脱却は難しいと見られるため、優先的な底上げが必要となりそうだ。
ただし、この中で指名打者はマイナスが最も小さいことに加えて、井上の復帰である程度改善できる可能性がある。緊急性は他の3ポジションよりも低いと見てよいだろう。以上を踏まえると、先発・捕手・三塁手が補強ポイントとなる。