巨人・高橋由伸新監督が始動。「代打・阿部慎之助」を実現できるチームへ
原辰徳監督の後任に、今季は代打の切り札として活躍した高橋由伸選手が就任した。一気に首脳陣が若返ったジャイアンツ。再生に向けて、今何が求められているのか。
2015/10/29
いつまでもベテランに頼っていては……
つまり、巨人は突然の青年監督誕生と同時にこの頼れる代打の切り札を失ったわけだ。
誰がその穴を埋めるのか?
井端も引退してしまった今、相川亮二や堂上剛裕といった選手の名前が挙がるが、ここはやはり阿部慎之助に期待したい。
36歳の主砲は今季打撃不振に喘ぎ、一塁守備や走塁面でチームの足を引っ張るシーンも多々見られた。
それでも、ヤクルトとのCSファイナルステージでは16打数11安打2打点の打率.688と意地を見せた背番号10。
まだ終われない。勝負どころで打席に立つだけで相手ベンチやバッテリーにプレッシャーを与えられる存在。
13年には打席数こそ少ないものの代打率.429をマーク。
なによりも高橋由伸のように、登場しただけで東京ドームの雰囲気を変えられる選手はこの男しかいないだろう。
同時に30代後半を迎える阿部や村田修一がいつまでもレギュラーを張れるようでは、巨人の未来は暗い。
本気でV奪回を目指すならば、クリーンナップを打てる助っ人野手の補強は必須。
さらに岡本和真をはじめとする若手選手の成長が「代打の切り札・阿部慎之助」を実現させるはずだ。
ここ数年、由伸や井端のベテラン陣が阿部のチームをバックアップしたように、今度は阿部や村田がサカチョーを後方支援。
昨オフ、キャプテンの座はこの阿部から坂本勇人へと継承。
そして来季からは選手会長も村田から長野久義に引き継がれる。
名実ともに原巨人時代の終わり。
果たして、高橋新監督は「代打・高橋由伸」に代わる新たな切り札を見つけることができるだろうか?