今永、熊原の即戦力投手獲得に成功したDeNAの2015年ドラフト。柴田・戸柱指名で課題のセンターライン強化は?
ラミレス監督が就任したDeNA。果たして、今年のドラフトはチーム戦略において成功したといえるのだろうか。
2015/10/30
戸柱が正捕手の座に名乗りを上げるか?
それは4位指名した捕手の戸柱恭孝(NTT西日本)にも言える。
今シーズンのDeNAは黒羽根利規、高城俊人、嶺井博希の3人を起用したが、1シーズン68暴投のリーグ記録タイに加え捕逸11個という散々たる結果でバッテリーに関してチームは頭を悩ませた。
戸柱は正確なキャッチングと巧みなインサイドワーク、投手のコミュニケーションに長けているといった評価であり、現在のDeNAにとって確かに求められている選手ではある。しかしながら言うまでもなく、キャッチャーは経験がモノを言うポジション。1年目から活躍し、チームの中心になれるような選手は現実問題としてなかなかいない。やはり育成にはある程度の時間がかかるのではないだろうか。
つまり現地点ではキャッチャーの不安定さを解消したことにはならず、バッテリー問題に関しては不透明なままだ。
5位に綾部翔(霞ヶ浦)、6位に青柳昴樹(大阪桐蔭)という将来戦豊かな高卒選手も指名し、確かに豊作のドラフトではあったが、チームに欠けていたピースがこれで埋まったということない。当然ながら加入する新人選手が補強となるのか、あるいは単なる選手の補充となるかは、キャンプを経てみないとわからない。
ただ今回のドラフトでチームが目指す方向、意図がはっきりとしており方針にブレがないのは安心材料。果たして新人選手たちがラミレス新監督の下どのように成長していくのか楽しみにしたい。