ポストシーズンで存在感を出す千賀 山口、西野ら逆境から1軍の座を勝ち取る育成選手
今季は主に2軍だったソフトバンクの千賀が、クライマックスシリーズ・日本シリーズと存在感を発揮している。育成契約から、また一人スター候補が誕生した。
2015/10/29
厳しい支配下登録への道
28日の日本シリーズでは、ソフトバンクの千賀滉大が2イニング無失点の好投。ホールドを記録し、チームの勝利に貢献した。27日には山田に逆転の2ランを浴びて敗戦投手になったが、工藤公康監督は2試合連続で使ってリベンジのチャンスを与えた。
今季ほとんどを2軍で過ごした。ウエスタンリーグで9勝、96奪三振をあげた。シーズン終盤に昇格。ロッテとのクライマックスシリーズファイナルシリーズでは、ピンチの場面で連続三振を奪うなど好リリーフを見せ、日本シリーズ進出に導いた。
千賀は育成契約から支配下選手登録を勝ち取った。
2010年に愛知県立蒲郡高から育成ドラフト4位でソフトバンクに入団。粗削りながら速球投手として頭角を現し、2012年には1軍のマウンドに立つ。層の厚いソフトバンク投手陣で1軍定着は厳しいが、今季は終盤に中継ぎで結果を残し、日本シリーズに登板するまでに至った。
育成選手は、NPBの支配下選手70人に含まれない。したがって1軍の試合には出場できない。競争に勝ち抜いて支配下選手になり、さらに2軍で実績を上げなければならない。
本ドラフトで入団するよりも厳しい道だが、可能性はゼロではない。
育成選手の制度は2005年に始った。
2014年のドラフト終了時点で、172人が育成選手として入団した(支配下選手から育成選手になる選手や、外国人選手などもいるので、育成選手の総数はこれより多い)。