田中・ダル・岩隈に匹敵。前田健太がもしMLBに移籍したら初年度は何勝する?【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】
ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は前田健太がもしMLBに移籍した場合を想定した成績を考えてみる。
2015/11/03
田中、ダルビッシュよりも完投数が少ない
そもそも仮に前田健太がMLBに移籍した場合、どの程度の活躍が見込まれるのだろうか。
ここでは、現在、先発投手としてMLBで活躍している3人の投手との比較で、前田健太のMLBでの成績を予想してみた。
岩隈久志、ダルビッシュ有、田中将大と前田健太のNPBでの成績だ。
前田健太は、被打率、防御率、WHIP(1回あたりの走者数)、SO/BB(奪三振数÷与四球数)などの数値を含め3人の投手と全くそん色がないことがわかる。
トップクラスの数字だ。
特徴としては他3人に比べると完投数がかなり少ない。平均投球回も7回を割っている。途中で降板することが多いのだ。
これは悪いことではない。ダルビッシュ有や田中将大は、NPBで150球を超えて完投するなど、長い回を球数多く投げることがしばしばあった。
その後2人ともMLBに移籍してから肘を痛め、ダルビッシュはトミー・ジョン手術に踏み切った。
前田健太は、数字の面からいえば、ダルビッシュや田中と単純に比べると肩の消耗が少ないともいえる。これはプラス要因と考えられる。