2014年は堂上・チェン・八木ら活躍は少数。契約後も厳しいトライアウト組
11月10日、プロ野球合同トライアウトが開催される。昨年のトライアウト合格組の今季の成績と、その後の進路を調べると、やはりプロ野球で生き残るのがどれほど難しいかがわかる。
2015/11/04
【写真】チェンは、昨年のトライアウト受験後に千葉ロッテへ。今季終盤戦、先発ローテーションの一角に入り活躍。プレミア12でもチャイニーズ・タイペイ代表に選出された。
昨年のトライアウトで契約にこぎつけたのは10名程度
NPBの「戦力外」は、公式の言葉ではない。
「ステイタス」ではなく、チームから次年度の戦力構想から外れていることを通告された「状態」を示す。
「戦力外」を通告された選手は、「任意引退(プロ野球をやめる)」、「自由契約(他球団と入団交渉をする)」の2つの選択肢から自分のステイタスを選ぶことになる。
中には「戦力外」通告を受ける前に引退を決意する選手や、他球団への移籍を希望して「自由契約」にしてもらう選手もいる。
また「戦力外」通告を受けたのちに、育成枠で契約を結びなおす選手もいる。
「戦力外」通告を受けた選手のうち、「任意引退」を選択しない選手は、「自由契約」予定選手となる。
他球団のオファーを待つか、トライアウトを受けて、他球団との契約を目指すことになる。ただし戦力外通告を受けた選手が、正式に「自由契約」になるのは、合同トライアウトを受けた後である。交渉もそこからとなる。
「戦力外」通告を受けた選手が、再びNPBの球団と契約を結ぶのは非常に厳しい道のりだ。
一度は球団から「戦力ではない」とみなされた選手は、自分にまだ実力があることを自分自身で証明しなければならないからだ。
トライアウトは、その最大の機会ではあるが、これを経て他球団に入団する選手は少ない。
2014年は約100人以上の選手が「戦力外」となった。
このうち、トライアウトを受けずに他球団と契約したのは、以下の二人。2015年の成績もつける。
・吉川大幾(内野手 中日→巨人)47試合14安打0本塁打4打点 打率.250
・山﨑浩司(内野手 近鉄、オリックス、広島、西武→楽天)40試合10安打0本塁打2打点 打率.141