2014年は堂上・チェン・八木ら活躍は少数。契約後も厳しいトライアウト組
11月10日、プロ野球合同トライアウトが開催される。昨年のトライアウト合格組の今季の成績と、その後の進路を調べると、やはりプロ野球で生き残るのがどれほど難しいかがわかる。
2015/11/04
昨年契約も、今季また戦力外に
昨年の12球団合同トライアウトは、11月9日と20日に行われた。合わせて59人が参加したが、ここから契約にこぎつけたのは以下の顔ぶれだ。2015年度の成績もつけた。
■投手(参加34人 契約7人)
・梅津智弘(広島→楽天)1試合0勝0敗 防御率27.00
・矢地健人(中日→ロッテ)10試合0勝0敗3ホールド 34.1回 防御率4.50
・チェン・グァンユウ(DeNA→ロッテ)15試合5勝4敗 63.2回 防御率3.23
・北方悠誠(DeNA→ソフトバンク)1軍出場なし
・八木智哉(オリックス→中日)14試合4勝6敗 59.2回 防御率3.92
・東野 峻(オリックス→DeNA)3試合0勝0敗 防御率6.75
・佐藤祥万(日本ハム→広島)1軍出場なし
■捕手(参加5人 契約2人)
・井野 卓(巨人→ヤクルト)1軍出場なし
・田中大輔(中日→オリックス)1試合0安打0本塁打0打点 打率.000
※横山徹也は2013年にオリックスを自由契約。2014年は四国アイランドリーグplusの愛媛マンダリンパイレーツでプレー。13年、14年ともに合同トライアウトを受けた。2015年に楽天ブルペン捕手として入団。シーズン途中で捕手不足のため育成契約となったが、今オフに自由契約で現役引退。改めて楽天ブルペン捕手として契約。1軍出場なし
■内野手(参加8人 契約1人)
・森越祐人(中日→阪神)7試合0安打0本塁打0打点 打率.000
■外野手(参加12人 契約1人)
・堂上剛裕(中日→巨人)59試合27安打3本塁打13打点打率.276
59人中再契約できたのは11人。このうち投手、捕手が9人。内野手1人、外野手1人。野手の再契約は非常に厳しいことがわかる。
さらに再契約できた中で、2015年に活躍できた選手は少ないこともわかる。
多くは1軍昇格を果たすことができなかった選手も多い。そんな中には、今年、再び「戦力外」通告を受けたり引退した選手もいる(梅津、矢地、北方、東野)。
2015年に「戦力外」通告を受けた選手は、現時点で90人を越える。
中にはDeNAの多村仁志、巨人の久保裕也、オリックスの鉄平、日本ハムの鵜久森淳志らのように、他球団が獲得に向けて調査をしていると報道されている選手もいる。
しかし大半は、最後のチャンスに賭けてトライアウトを受けることになる。
今季のプロ野球12球団合同トライアウトは、11月10日、静岡草薙球場で行われる。
この時期、侍ジャパンに選ばれた選手たちは、台湾で華やかな国際大会「プレミア12」に出場しているが、そうした選手とは全く違う境遇で、選手たちは文字通り「野球生命」を賭けてプレーすることになるのだ。