横浜DeNAベイスターズの明確なドラフト方針 ファンも待ち焦がれるドラ1選手の活躍
2014年のドラフト会議が終了した。指名した選手の年齢やポジションなどを見ていくと、各球団にどのような狙いがあったのかもわかってくる。
2014/10/25
現体制前のドラフト方針の不透明さが、今季の大量解雇につながった
振り返ってみればDeNA体制になった2012年からのドラフト戦略は非常にわかりやすい。上位で即戦力を指名し、下位で若手有望株を獲得する。
ただ、それ以前のドラフト戦略は不明瞭な部分が多かったとしかいいようがない。
特に今年は新聞紙面でも話題になったが、チーム編成上の問題から若手選手が大量に解雇されている。目立ったのは2011年のドラフト組で、1位指名を受けた北方悠誠ら高卒4選手が若くして球団を去ることになった。
この年は高城俊人(2位)や桑原将志(4位)ら、9位まで指名をしてその内8人が高校生だったわけだが、最下位に低迷していたチーム状況を鑑みれば絶対に即戦力が必要だったのにも関わらず、この高校生の大量指名は頭を捻らざるを得なかった。
親会社のTBSが身売り問題で揺れていた時期だったこともあるが、そのしわ寄せが今回の解雇に繋がっている。
ちなみに2008年から2011年にドラフト指名された選手は27人(育成は除く)いるが、そのうち13人が戦力外になっている。
明確な戦略のもと血の入れ替えが活性化している現在のベイスターズだが、惜しむらくはドラフト1位やかつての希望枠・自由枠の選手の活躍が少ないことだ。
過去10年のドラフトを紐解いても現在絶対的な存在感を示しているのは、ようやく覚醒した筒香(2009年)と先発に転向した山口俊(2005年高校)ぐらいか。
強い球団においてドラ1選手の活躍が目立っていることを考えれば、ベイスターズが今後躍進するキーポイントは、やはりこのあたりにかかっているのかもしれない。