「初回、先制、1番打者」――2014年日本シリーズVへのキーワード
今日から日本シリーズが開幕する。これまでの日本シリーズの数字を調べていくと、優勝するために必要な要素が浮き上がってくる。データからキーワードを探った。
2014/10/25
初回の攻撃、1番打者を抑えよ!
初回がカギとなりそうだが、両チームともにシーズン終盤から1番打者を変えてきた。
ソフトバンクは中村晃を多くの試合で1番打者に起用してきたが、9月24日からCSファイナルステージまでは全試合で柳田悠岐を1番に置いた。
ファイナルステージ第4戦では先頭打者本塁打を放つなど打率.280と結果を残している。レギュラーシーズンでチーム最多の33盗塁を記録しており、長打力と機動力を兼ね備えた攻撃型の1番打者だ。
ソフトバンク以上に上位打線を動かしたのが阪神だ。
レギュラーシーズンでは3試合しかなかった西岡剛と上本博紀の1、2番コンビをCSから起用。
巨人とのファイナルステージ第1戦で先頭の西岡が出塁し、続く上本にバスターエンドランを指示するなど、結果は失敗に終わったが、和田豊監督の積極的な采配が目立った。
西岡は千葉ロッテ時代の2005年、2010年に日本一を経験している。
阪神の主力選手では数少ない日本一経験者だ。2回出場した日本シリーズ計11試合で、西岡はすべて1番としてスタメン出場し、通算打率.208。
好成績とはいえないが、ノーヒットで終わったのは2010年の第2戦だけである。
日本シリーズでの経験がある上に、CSファイナルステージ全4試合でヒットを放ち、多くの得点に絡むなど調子もいい。
阪神からすれば、西岡がどれだけかき回せるか。ソフトバンクから見れば、西岡をどれだけ抑えられるか。
初回、1番打者が今年の日本シリーズのカギを握っている。