プレミア12がアピールの場に。MLB挑戦を表明した李大浩は、どこまで通用する?【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】
ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回はMLB挑戦を表明したホークスの李大浩についてだ。
2015/11/07
ベースボールチャンネル編集部
NPBで唯一安定した成績を収めた
KBOからNPBに移籍した主な野手の成績 欄外の%はOPSの増減
いずれもKBOではトップクラスの選手だったが、李大浩を除く5人は、NPBで毎年安定した成績はおさめられず、軒並み成績を大きく落としている。
アジアの主砲と呼ばれた李承燁は、日本の投手の配球に苦しんだ。2年目に30本、巨人に移籍した3年目に41本、4年目に30本を打ったが、以後は成績が急落した。
1年目に千葉ロッテで優勝した金泰均は、シーズン終盤から調子を落とし、2年目は怪我もあり、全く活躍できなかった。
韓国のイチローと呼ばれた李鍾範も、平凡な成績に終わった。
このように成績を振りかえると、李大浩は、KBOからNPBに移籍して、主軸として長く通用した唯一の打者なのだ。
巨体ではあるが、しなやかなリストを持ち、長打だけでなく、安打も量産できる好打者だ。一塁の守備も標準以上。なにより環境の変化に対応できる聡明さも持ち合わせている。
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