「MLB落ちの選手は獲りたくない」。スアレス、モイネロら発掘したホークス異色スカウトの矜持
2022/04/14
Getty Images, 産経新聞社
4人とも当てにいっています
とはいえ、アメリカ球界の関係者に日本球界を低く見られるのは悔しいですし、それがアメリカ球界落ちの選手を獲得したくないというところにも繋がってきます。
例えば、私がこれまでに獲得したロベルト・スアレス（ソフトバンク～阪神～サンディエゴ・パドレス）はMLBに先駆けて獲得し、日本で実力を開花させました。リバン・モイネロも今やMLBからも注目されるほどの選手になりました。こういうケースをどんどん増やしていけるのが理想です。逆に向こうに選手を売るくらいの意気込みを持ってもいいくらいだと思っています。
ですから、今回獲得した育成の4選手についても、1人くらいは当たればいいやという気持ちはありません。4人とも当てにいっています。もちろん私の仕事は獲得までで、その後の活躍は選手の頑張り次第です。ただ、ホークスは成功に近づくための環境を提供できるチームだと思います。スペイン語の通訳だけでも5名いますが、こういう周辺環境の整備は10代で国を離れる選手には大きいです。
私も選手たちとは連絡を取っています。特にモイネロはシーズン中でもよく連絡をくれますよ。スアレスもアメリカ挑戦に際し、連絡をくれましたね。こうした律儀な部分も彼らの成功の要因のひとつかもしれません。