ゲームバランスが崩れる? “一人で”チームを日本一に導いた伝説の5人。プロ野球史で永遠に語り継がれるシーズン
2022/04/17
産経新聞社
イチロー(1996年のオリックス・ブルーウェーブ)
イチローは大ブレークを果たした1994年から3年かけて日本一へ導いたと言えるかもしれない。
94年にNPB史上初の200安打を放ち球界に名を轟かせたイチロー。阪神大震災で地元神戸が甚大な被害を受けた95年には「がんばろうKOBE」を合言葉にチームは躍進し、リーグ優勝を果たした。イチローも首位打者、最多打点、最多安打、最多盗塁、最高出塁率の「打者五冠」に輝く活躍をみせたが、惜しくも日本一には一歩届かなかった。
そして96年、オリックスは2位の日本ハム・ファイターズに7ゲーム差をつけてリーグ優勝。イチローは3年連続シーズンMVPに輝いた。さらに読売ジャイアンツとの日本シリーズでは、第1戦でイチローが、延長10回に決勝ソロ本塁打を放ち先勝。この一勝で勢いをつけたオリックスは、4勝1敗で日本一の栄冠を手にした。
イチローという一人の天才の出現と、震災復興への願いが重なり生まれた伝説のシーズン。オリックスにとっては、最後の日本一となっている。