ゲームバランスが崩れる? “一人で”チームを日本一に導いた伝説の5人。プロ野球史で永遠に語り継がれるシーズン
2022/04/17
産経新聞社
田中将大(2013年の東北楽天ゴールデンイーグルス)
楽天の絶対的エースとして君臨した田中将大。2013年の24勝0敗1セーブは伝説として語り継がれている。
2013年の田中は、開幕前に行われた第3回WBCの疲労を考慮され、開幕投手を回避。本拠地開幕戦となった4月2日オリックス戦でシーズン初登板を果たし、7回1失点で勝利投手となった。この勝利を皮切りに田中の伝説のシーズンが始まる。
5月ごろまでは借金も背負っていたチームも、田中の好投に呼応するように勝利を重ね、7月に単独首位に。田中は夏場の苦しい時期にもその投球でチームを牽引。多くの完投数を記録し、ブルペン陣の負担も軽減した。
そして9月26日埼玉西武ライオンズ戦では9回に登板し、1回を無失点に抑え、シーズン初セーブを記録。チーム初のリーグ優勝を自らの手で決め、胴上げ投手となった。
シーズン24連勝を記録し、無敗でレギュラーシーズンを終えた田中。だがその後も好投は続く。千葉ロッテマリーンズとのクライマックスシリーズでは、第1戦で完封勝利、第4戦でセーブを挙げ、シリーズMVPに輝く活躍で、日本シリーズ進出を決めた。
そして読売ジャイアンツとの日本シリーズでは、第2戦に9回1失点完投勝利。第6戦では9回4失点でついにこの年唯一の土をつけられたが、160球を投げた翌日にも関わらず第7戦最終回にクローザーとして登板し、1回無失点でセーブ投手となった。
“神の子”田中の不敗神話がチームを鼓舞し、東北に「球団創設後初の優勝、日本一」をもたらした。