初回バントから先制点も……1、2番でチャンスメイクできなかったDeNA
DeNAは今季チーム総得点はヤクルトにつぐ2位。初回にも先取点を多くあげたが、年間通じて1、2番を固定できなかった。クリーンアップがしっかりしているだけに1、2番の確立は急務だ。
2015/11/08
塁にいる状態で梶谷、筒香、ロペスへ
今年大混戦となったセリーグを制した東京ヤクルトスワローズで、2番川端慎吾が打線において効果的に機能した。
1番打者が出塁すれば、今年首位打者に輝いた川端が安易にバントでアウトカウントを増やすのではなく自身も出塁を狙い、ランナーを貯めた状態でトリプルスリーと本塁打王に輝いた3番山田哲人、打点王の4番畠山和洋にバトンを渡そうという打順と戦略は、他のセリーグ5球団のバッテリーを震え上がらせたと言ってもいいだろう。
必ず打順が1番から始まる初回の攻撃において、リーグ最多となる84得点を記録したのは、2番に強打の川端を置いた影響も大きかったのではないだろうか?
初回はヤクルトのイニング別得点を見ても最も多くの得点を稼いでいるイニングだ。
先発投手の立ち上がりを攻めて優位に試合を始め、秋吉・ロマン・オンドルセク・バーネットといったリリーフ投手で逃げ切りを図るのは、今年のヤクルトの勝ち方の一つだった。
ちなみに今シーズンのDeNAのチーム総得点508点は、ヤクルトの574点に続くリーグ2番目の数字だ。
ただリーグ2位とは言ってもリーグ最下位の阪神でも総得点は465点で、実は2位から6位までよりも1位と2位の差のほうが大きい。
今季、3番梶谷、4番筒香、5番ロペスのクリーンアップは威力を発揮した。中でも4番を打つ筒香はプレミア12日本代表でクリーンアップの一角、5番を期待されるほどまでに成長した。
得点力を上げるためには、当面この4番を打つ筒香の前に、どれだけランナーを貯めて回せるかどうかがカギとなるのではないだろうか?
中でも1・2番が果たす役割は非常に大きい。