猛虎復活へ静よりも”動”。熱血漢・金本知憲新監督に期待される「再建」と「改革」
阪神の監督に就任した金本知憲新監督。これまでのマンネリ化したチームにメスをどこまで入れられるのか。再建と改革が期待されている。
2015/11/09
熱血指導が目立つ秋季キャンプ
猛虎復活なるか。
阪神の第33代監督に就任した金本知憲監督の手腕に大きな期待が集まっている。就任会見で新指揮官がタテジマのユニホームに再び袖を通す決意とチーム再建に心血を注ぐ熱い抱負を述べてから3週間が経過した。
今、その金本監督は自らが口にした言葉通り、高知県安芸市で行われている秋季キャンプで連日精力的に動き回っている。多くのメディアでも報じられているように野手陣の守備練習ではグラブをはめて塁上で相手の送球を受け、打撃練習でもバットを握りながら身振り手ぶりで助言するなど体を張った熱血指導が目立つ。
現役時代から考えれば門外漢であるはずの投手練習でも、そのスタイルはまったく変わらないようだ。投手陣のブルペン投球では自らが打席に立って打者目線でマウンドの投手に対してアドバイス。さらにこれだけでは物足りないと言わんばかりに、練習時間外にトレーニングルームにこもって若手らとともにマシンを動かしながら汗を流している時もあるというから恐れ入る。
ここまで動きながら直接指導を施す指揮官は、かつてタイガースにはいなかった。
ネット上での報道や声を見ても一目瞭然だったように近年のチームは評論家や阪神OB、あるいは虎党から「ぬるま湯」と評されることまであったのも残念ながら事実だ。
そういうムードを取っ払う意味でも、虎の新指揮官にはジッと見守るタイプより、どちらかというとこうした熱血漢あふれる〝金本流〟のやり方こそが長く待ち望まれていたのだ。
実際に結果がどうなるかはフタを開けてみないと正直わからないが、少なくとも現時点までを見る限りにおいて金本監督の招聘は低迷にあえぐチームにメスを入れる意味で成功だったと言えるのではないか。