佐々木朗希の育成方針にも繋がる。吉井理人氏が筑波大大学院で学んだこと【インタビュー】
2022/04/20
産経新聞社
「失敗=成長の材料」
――プロの世界でも同じでしょうか。
もちろんです。高校時代にやらされていることに慣れてしまっている選手は、「自分で考えてやっていい」という環境に入ると、何をしていいかわからないこともあります。
――そう考えると、学生時代の学びはその後の人生に大きな影響を及ぼすわけですね。
自分で考えて、自分で決めて、自分で行動する。そのほうが「おれはできるぞ!」と思いますよね。心理学の言葉では「自己効力感」。コーチの立場としては、問いかけることで選手の考えや気づきを引き出していきたいですね。
――逆に、コーチとしてどんなときに選手を叱るのですか。
あんまりないですけど、本気を出していないときです。手を抜いている。それでも「ちょっと言っておこうかな」と思うぐらいです。技術的な失敗に怒ることはありません。「失敗=成長の材料」なので、成長するチャンスだととらえています。(続きは書籍で)
吉井理人(よしい・まさと)
1965年4月20日生まれ。和歌山県出身、県立箕島高等学校卒業。1983年ドラフト2位指名で近鉄バファローズへ入団。1995年、ヤクルトスワローズへ移籍、1997年、MLBニューヨーク・メッツへFA移籍。その後コロラド・ロッキーズ、モントリオール・エクスポズ(現ワシントン・ナショナルズ)で活躍。2003年、オリックスブルーウェーブで日本復帰。2007年、千葉ロッテマリーンズで現役引退後、北海道日本ハムファイターズ、福岡ソフトバンクホークスでコーチを務め、2019年シーズンから千葉ロッテマリーンズ投手コーチに就任。22年からは同球団の投手コーディネーターを務める。
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