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【データで選出3・4月月間MVP】パーフェクト佐々木朗希の歴史的な1ヶ月。野手ではセパともに西川が最高の貢献

2022/05/10

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産経新聞社、DELTA



楽天・西川が出塁率の高さに加えて、長打力でも大きく貢献

 評価にはWAR(Wins Above Replacement)を使う。WARとは打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価し、控えレベルの選手が同じだけ出場した場合に比べどれだけチームの勝利を積み上げたかを推測した指標だ。図中の打撃、走塁、守備のグラフは、それぞれどの分野で優れた働きを見せたかを表すWARの構成要素となっている。
 

 
 まずは野手から見ていこう。パ・リーグでは西川遥輝(楽天)、セ・リーグでは西川龍馬(広島)が、それぞれ2.4、2.1のWARを記録した。
 
 日本ハムから移籍してきた西川遥は楽天の1番打者に定着。昨季の不調から一転、チームの切り込み隊長として素晴らしい活躍を見せている。打率.333に加えリーグトップとなる22四球を獲得することで、出塁率は.472に到達。出塁だけでなく本塁打も5本放ち、長打力でも大きく貢献した。西川遥の打撃は平均的な打者が同じ打席に立った場合と比較して15.3点多くチームに得点をもたらしたと推定できる。この打力がWARを高めた要因となった。
 
 ほかには浅村栄斗(楽天)、松本剛(日本ハム)、村上宗隆(ヤクルト)らが打撃で大きくWARを高めた。その中でも松本は、両リーグ唯一の打率4割を超える.418をマーク。出塁率は.477とトップの西川遥をも上回る値であった。

西武・源田が今季も好発進。広島・西川は守備力でも貢献高くWARトップに

 守備評価には同じイニングを守った平均的な同ポジション選手と比較してどれだけ失点を防いだかを表すUZR(Ultimate Zone Rating)を使用する。しかしUZRは同ポジションの選手との守備を比較する指標であるため、異なるポジションの選手を比較する際は、ポジション間の補正を行う必要がある。一般的に高い守備力、もしくは独自性のあるスキルを要するポジション(遊撃手や二塁手、捕手など)を守った選手はプラスに補正をかけ、その逆のポジション(一塁手や左翼手など)はマイナスの補正をかけるといった具合だ。この守備位置補正をUZRに加えたものが守備貢献となる。
 
 守備では西武の名手・源田壮亮が今季も好スタートを切っている。4月1日の試合では源田の失策が痛いサヨナラ負けにつながるなどミスも見られたが、それを含めても守備で平均的な選手に比べ9.2点分の失点を防いだという評価である。これは両リーグトップの値だ。
 
 セ・リーグでは西川龍が6.0点の守備貢献を記録。打撃貢献では村上に劣ったが守備で巻き返し、総合評価ではリーグトップとなった。ほかには巨人の吉川尚輝、坂本勇人の二遊間コンビも好守備を見せていたようだ。

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