自由契約からの巻き返しは? 栗原ら4選手の楽天入団が決定的、『梨田再生工場』となれるか
入団テストを受けていた元広島の栗原健太ら4選手の楽天への入団が決定した。来季から楽天で指揮を執る梨田監督は、過去に「野村再生工場」の異名をとった野村克也元監督のように彼らを再び戦力として活用することができるのだろうか。
2015/11/15
ヤクルト時代に多くの選手を復活させた野村監督
南海時代にはトレード加入の江夏豊や金城基泰を再生、山内新一、福士敬章らを戦力へと仕立て上げた野村だが、「再生工場」の名前が不動のものとなったのは、90年にヤクルトの監督に就任して以降だ。
90年には無償トレードで日本ハムから加入した金沢次男がリリーフで6勝。94年に巨人を自由契約になっていたところを獲得した大野雄次は代打逆転満塁本塁打2度と代打の切り札として活躍、93年に阪神を自由契約になっていたところを拾った金森栄治はやはり高出塁率の代打の切り札としてだけではなく、ベンチのムードメーカーとしても欠かせない存在に、「私が監督をやっている限り、置いてやってくれ」と野村が球団に頼み込むほどだったという。
ヤクルト就任以来3度目の日本一となった1997年はまさに「再生工場」の全盛期と呼べる年となった。
開幕戦では前年広島を自由契約となった小早川毅彦を5番に抜擢、小早川も期待に応え斉藤雅樹から3打席連続本塁打を放った。
そのほか長年プレーした西武から自由契約を受けた辻発彦は、3番セカンドで打率.333をマーク、共に入団テストを受け入団した野中徹博、廣田浩章はリリーフで好成績をあげるなど、1度は見限られた選手たちが野村の元で日本一チームに欠かせない戦力となった。