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中後悠平、植松優友、矢地健人…たとえプロでは花開かなかったとしても──千葉ロッテ、戦力外通告選手たちへ2015【ほぼ月刊マリーンズ#8】

ドラフト会議、トライアウトも終わり、秋季キャンプも最終盤。プロ野球では各球団の来季に向けた補強の陣容も次第に白日のもとになっている。今回は、そんな時節柄だからこそ、我らがマリーンズを去りゆく者たちをクローズアップ。昨年に続き、手向けのコラムとしてみたい。

2015/11/17

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元マリーンズ戦士の“第2の人生”に栄光あれ

 一方、つい先頃行われたトライアウトには、上野、矢地、中後の3投手と、昨季戦力外になった現・ヒートベアーズの角晃多の4人が参加。このうち角は全7打席中、最後の2打席で連続ヒットを放って意地をみせたが、投手3人についてはそろいもそろって、あからさまな“悪癖”を披露。
 
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 いいボールは投げこむものの、ウィニングショットを決めきれない上野は、結局3塁打を含む3連打を浴びて炎上したし、続いた矢地もいいところなく、被安打2。角を見届けにきたヒートベアーズ・小林宏之監督も「おもしろいと思うんだけどな」と名前を挙げた中後に至っては、2ストライクまでは追いこみながらも、“安定の”3四死球と、観ていたこちらが思わず泣きたくなってしまう、切ない結果となった。
 
 むろん、まだ可能性はゼロではないが、おそらく他球団への移籍が望み薄であることぐらいは僕らも薄々気づいてはいる。イーグルスの入団テストに合格した川本、すでに引退を公にした植松以外の6選手については、早晩、NPB以外の“進路”を模索することにもなるだろう。
 
 だが、プロ・アマの垣根が低くなり、独立リーグが各地で盛んになっているいまは、野球を続ける選択肢も多岐にわたる。実際、昨季戦力外になった8選手のうち、古巣・日立製作所の主力として奮闘中の荻野忠寛をはじめとした3人は、今季も社会人で元気にプレーしていたのだから、“選手”としての彼らを観る機会もおそらくまだまだあるに違いない。
 
 トライアウトでの登板を終えた中後は、自身の不甲斐なさをして「これがいまの僕のすべて。こんな僕ですいません」とうなだれた。
 
 もちろん、ファンとしてそれに「ホントだよ!期待したのに」と思う気持ちがないと言えば、ウソになる。だが、戦力外になるのは、ただでさえ自チームのファン以外にはさほど知られていない選手がほとんどなのだ。
 
 たとえ、活躍はできなかったとしても、僕らは彼らに夢を、ロマンを抱かせてもらった。だからこそ、僕らは「すいません」と謝罪を口にする中後や、ほかの7選手にも、「おつかれさま。これまでありがとう」と心からのねぎらいの言葉を贈りたい。

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