火力MAX…記憶に新しい最強打線5選。一時代を築いたプロ野球史に残る強力な“超攻撃型布陣”
2022/06/11
産経新聞社
2018年山賊打線(獅子おどし打線)
2018年の打線は抜け目のない攻撃力で、大量得点を生み出した。1番に稀代のヒットメーカー秋山翔吾。卓越したバットコントロールで、高い出塁率はもちろん、相手先発投手の立ち上がりを挫く打撃をみせた。
そして2番の源田壮亮。アベレージ以上のしぶとい打撃に加え、塁上では最も厄介な選手となる。34盗塁の数字だけでなく、一塁にいるときから足を意識させることにより、後に続く浅村栄斗、山川穂高の120打点コンビの打撃を助けた。
3、4番は打点王の浅村と、本塁打王の山川。5番にはこのシーズン捕手として初めてフル回転した森友哉、6番には飛躍のシーズンとなった外崎修汰が座る。いぶし銀の栗山巧、不振ながらも28本塁打を記録した中村剛也が7、8番、そして1番の攻撃へとつなぐことができる俊足の金子侑司が9番打者を務めた。
このシーズン、チーム得点は日本プロ野球史上歴代3位となる792得点を記録。森、山川、浅村、源田、秋山、菊池雄星の6人がベストナインに選出され、西武勢がリーグを席巻した。
2019年山賊打線(獅子おどし打線)
前年ベストナインの菊池、浅村が抜けた2019年の西武。打点王の移籍は得点力を大幅にダウンさせる可能性もあったが、終わってみれば756得点を挙げリーグ連覇を達成。打ち勝つ野球は、このシーズンも継続して威力を発揮した。
1,2番は前シーズンと変わらず秋山、源田。3番には、森が天才的なミート力を武器に飛躍し、リーグ首位打者に輝く活躍をみせた。4番には、前年主に後ろの方の打順を打っていたベテランの中村。山川が不振に陥ったときに、チームを支え、打点王のタイトルも獲得した。
外崎はさらに長打力に磨きをかけ、主軸として大きく成長。山川は好不調の波がありながらも、2年連続40発をクリアした。8番には、投手出身の木村文紀がレギュラーの座をつかみ、2桁本塁打を放つなどパンチ力をみせた。
2019年は、最高出塁率以外の打撃タイトルを西武勢で独占。首位打者の森、最多安打・秋山、本塁打王・山川、打点王・中村、盗塁王・金子と、それぞれの持ち味をいかんなく発揮し、浅村が抜けた穴を上手くカバーした。