【プレミア12】2年後WBCの中心選手へ。世界に強烈なインパクトを残した大谷、2打席連続弾の山田
プレミア12で侍ジャパンは3位に終わった。2年後のWBCに向けて希望の光は何といっても大谷翔平の存在だ。またトリプルスリーの山田も最後の最後に意地を見せた。
2015/11/22
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メジャー関係者にも衝撃を与えた大谷
野球の世界ランキング上位から12の国と地域が出場した新しい国際大会、第1回プレミア12で日本代表・侍ジャパンは銅メダルに終わった。
21日に東京ドームで行われた3位決定戦に臨み、メキシコに11-1で7回コールド勝利。目標とする初代王者・世界一座のを逃したが、最終戦は計5発の本塁打攻勢で7回10点差の大会規定(準決勝、決勝以外)による圧勝劇で締めくくった。
まさかの3位――。これは当然ながら素直に喜べる結果ではない。
だが、そんな侍ジャパンの中にも希望の光は今大会でいくつか見られ、さらに評価を急騰させた選手もいる。
その筆頭は紛れもなく、プレミア12のベストナインにも選出された大谷翔平(日本ハム)だ。
今大会で初代王者に輝いた韓国に悪夢の逆転負けを喫した19日の準決勝では先発マウンドに立ち、相手打線を7回一死まで無安打に抑える力投。7回で11奪三振1安打無失点と圧巻の投球を見せ、マウンドを降りた。その後を引き継いだリリーフ陣が3点リードを守れずに次々と崩れて9回に引っくり返されてしまったが、この日の大谷の力投は相手の韓国はもちろんのこと、大会全体において強烈すぎるインパクトを間違いなく与えた。
大谷は8日に札幌ドームで行われた同大会開幕戦でも韓国を相手に6回10奪三振無失点。今季は15勝5敗、防御率2.24で抜群の成績を残しながらも、優勝したソフトバンクに1勝2敗、防御率6.58と打ち込まれ、さらにロッテとのクライマックスシリーズファーストステージ初戦登板でも3回途中5失点KOとなるなど「大舞台に弱い」とささやかれていたのは紛れもない事実だ。しかしながら重圧のかかる韓国との戦いで2度も快投したことで、うるさい外野の声もシャットアウトした。
ねじ伏せられた韓国代表からは「大谷は日本人じゃなく宇宙人に違いない」などといった負け惜しみに近い言葉が飛び交い、大谷の2度の登板を視察したメジャーリーグ関係者の中には「田中(ヤンキース)よりも高額な条件を用意し、彼と今すぐ契約したい」と本音を口にしていた極東地区スカウトもいたとの話を聞く。