大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



不安定だったリリーフ陣で明暗。86年Vと同じチーム防御率2点台も4位に終わったカープ

開幕前に優勝候補といわれながらまさかのBクラスに終わった今季のカープ。充実した先発陣がそろっており、1986年、2012年に次いでチーム防御率は2点台をマークした。それでもクライマックスシリーズに進出できなかったのはなぜだろうか。

2015/11/27

text By



去就が注目される、先発の柱

 巻き返しを期す来季。しかし現在カープファンにとって大きな心配事が二つある。
 ジョンソンの残留は決まったが、前田は24日にポスティングシステムでのメジャー移籍を球団に直訴した。また黒田の去就も明らかにされていない。

 今季の前田は、QS(クオリティースタート)と呼ばれる、先発した投球回数が6回以上で自責点3点以内に抑えた試合が26試合、QS率が89.7%とリーグ1位だった。
 続いて2位だったのがジョンソンで24試合。QS率は85.7%だ。黒田はというと、こちらも20試合で6位。QS率は80.0%で、広島の3投手はすべて好成績を挙げている。

 QSは打線の援護に左右されることなく、純粋に投球内容の質を表した数字である。
 例えば、143試合目でCS進出を逃した10月7日(対中日 マツダ)の試合。先発の前田は7回6安打無失点、自責点0と好投した。打線が前田を援護できずにわずか1安打、後をついだ大瀬良が中日打線につかまって完封負けを喫した。前田に勝ち星は付かなかったがQS率は高くなる。

 現在のところ外国人選手の獲得とドラフト以外、ここまで目立った補強はない。
 来季は大瀬良が先発に再転向する構想が報じられているが、前田・黒田次第では投手陣の編成を根本的に見直さざるを得ない状況になる。

1 2 3


error: Content is protected !!