大谷翔平と佐々木朗希は170キロ超え可能!ポテンシャルではもう一人…球速アップの専門家が語る速球派投手
2022/06/29
Getty Images、産経新聞社
佐々木朗希、大谷翔平は170キロ投げられる?
――今、日本の投手にも「高速化」の波が押し寄せています。160キロを投げる日本人投手もどんどん出てきていますが、その中でも大きな話題を集めているのが大谷翔平選手(エンゼルス)と佐々木朗希投手(ロッテ)。大谷投手は165キロ、佐々木投手は164キロの記録を持っていますが、このふたりがいずれ「夢の170キロ」を出せる可能性はあるのでしょうか。
結論から言うと「出せる」と思います。二人とも、先ほど言ったサイズ、フィジカル、スキル、メンタルを兼ね備えている。その中でも「どちらか」と言ったら伸びシロも含めて佐々木投手のほうが可能性は高い気はしますね。比較対象は実際170キロを出しているメジャーリーガーのチャップマンになると思います。まず身長と体重ですが、チャップマンが193センチ、96キロ、佐々木投手が192センチ85キロ。身長はほとんど変わりません。
なのでキーポイントは体重、要は身体作りだと思います。彼はまだ20歳これから筋肉量も増えてくるでしょうから。それだけで球速が上がってくると思います。そのメカニズムですがチャップマンの特徴はストライドの幅の広さです、平均は身長の85%くらいですが彼は身長の120%、ストライド幅は228センチにもなります。そのストライドスピードも平均より15%も速いです。また、セパレイトポジションも65度と平均を大きく上回り、腕の振りの時間もレイトコッキングからのアクセラレーションば平均0.07秒ですが0.035秒であり、リリースの位置も平均より30センチ前と、そのメカニズムにも特徴があります。
僕は170キロは身長、体重、筋肉量、パワー等を含め、このような特殊なメカニズムに必要な柔軟性が最終的に必要と考えていますが、佐々木投手も大谷投手も肩甲骨周囲が異様に柔らかいのをTVで視たことがあります。
そのような土台を考えても、佐々木投手が170キロに到達する可能性は非常に高い。単純に1ファンとしても見てみたいです(笑)。
<編集部注釈>
ストライドスピード→ 体重移動の時間
セパレイトポジション→ 上半身と下半身の分割
レイトコッキング、アクセラレーション→腕の加速時間