KBO最速記録保持者、楽天新助っ人リズはMAX163km/h。大谷超え期待も、課題は制球力か
楽天が新外国人ラダメス・リズの獲得を発表した。MAX163の剛速球に加え大きく曲がるスライダー、リーチの長さといった武器もある。11年には韓国球界最速を更新したリズだが、日本でも記録更新となるだろうか。
2015/11/28
日本最速記録の更新となるか
また崩壊した投手陣の再建とともに実は日本最速記録の更新の期待もかかる。
現在のプロ野球の球速記録は以下のとおり。
①162km/h 大谷翔平(日本ハム)2014年10月10日
162km/hマーク・クルーン(巨人)2008年6月1日
③161km/h 由規(ヤクルト) 2010年8月26日
④160km/h スコット・マシソン(巨人)2012年7月5日
160km/h林昌勇(ヤクルト)2009年5月15日
日本で最初に160km/hの大台に到達したのは2005年7月19日阪神戦でのマーク・クルーン(当時横浜)。それ以来公式記録に限れば、5投手が160km/h以上を記録した。現役ではやはり日本最速記録を持つ日本ハムの大谷が目を引くが、その対抗馬として期待したいのがリズだ。米国での平均球速は大谷と同数値、最高球速163km/hは日本最速を上回る。KBOでプレーしていた2011年には韓国球界史上最速となる161km/hをマークしている。
一方過去にはリズと同じように160km/hを上回るとの評判ながら看板倒れに終わった選手も多い。
真っ先に名前があがるのは元楽天のフアン・モリーヨだろう。ロッキーズ時代に167km/hをマークしたという触れ込みだったが、制球難のため1年目はわずか7登板のみ。翌シーズンの契約も決まっていたが、開幕前に震災の影響から退団を申し入れた。
13~14年に中日でプレーしたカブレラもこのケースにあげられる。MLBでは先発ながら100マイル越えを連発し、2005年に「ベスト・ファストボール」部門で1位に選ばれた剛腕だったが、日本では最速153km/hに終わった。
そのほか元ロッテのボブ・マクローリーや元巨人のヘクター・アルモンテ、元ヤクルトのエウロ・デラクルスらも期待されたスピードには届かず。
楽天投手陣再建のキーマンとなれるか、そして史上6人目の160km/h越えとなるか。KBO最速右腕のピッチングに注目したい。