「自分でも通用する」縞田拓弥が自信を深めた一打。来季は笑顔満開でレギュラー定着へ【どら増田のオリ熱コラム #62】
今季5位に終わったオリックス・バファローズ。怪我や不調で悔しい思いをした選手が多い中、飛躍のきっかけを掴んだ選手もいる。縞田拓弥がその一人だ。
2015/11/30
オリックス・バファローズ
4年目に訪れたチャンス
「こんにちは!」
5月、今シーズンから取材を始めた私が最初に行った神戸サブでの二軍の試合。ガチガチに緊張していた私に縞田拓弥は笑顔で挨拶してくれた。
この時の縞田の笑顔に救われたのは言うまでもない。その後、縞田は一軍に再昇格すると、シーズン終了まで二軍に降格することはなかった。
2012年ドラフト2位で社会人の名門・JR東日本から入団。
この年オリックスが指名した社会人選手は、1位の安達了一をはじめ佐藤達也、海田智行、小島脩平、同じくJR東日本から川端崇義と全員が今季一軍に出場している。
その中で縞田は昨年までの3年間の数字を並べるとこうなる。
2012年 28試合/打率.182/本塁打0/打点2
2013年 51試合/打率.143/本塁打0/打点3
2014年 36試合/打率.125/本塁打1/打点1
結果の出ない日々が続いた。
今季は4月18日に一軍登録、25日の日本ハム戦(札幌ドーム)でレフト線を破るタイムリーツーベースを放ち、2打席目にしてチームの勝利に貢献。
30日に一度は登録抹消されるが、5月21日に再昇格すると、福良淳一監督代行になったばかりの6月3日の巨人戦(東京ドーム)で8回に代打で登場。山口鉄也からセンター前ヒットを放ちチャンスメイクを演出する。翌4日には今季初スタメン出場、13日の阪神戦(京セラドーム大阪)では今季初ホームランも放った。
だが翌14日を最後にしばらくスタメン起用はなく、6月28日から7月7日まで試合にすら出場できなかった。
「仕方ないですね。でもチャンスは必ず来るはずなんで、その時は必ずモノにします」
7月5日の神戸で改めて話を聞いた際、こう話していたが、レギュラーの座を射止めていた西野真弘、中島裕之、小谷野栄一、エステバン・ヘルマン、そして内野のユーティリティプレーヤーだった原拓也までもが怪我により、抹消と登録を繰り返したことで、外野も含めて守れる縞田にチャンスが巡ってきた。