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【データで選出6月月間MVP】14本塁打のヤクルト・村上宗隆に迫った同僚塩見。ノーヒッターのオリックス・山本は投手断トツ

2022/07/07

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産経新聞社、DELTA



交流戦MVPに輝いた村上が飛び抜けた打撃力を発揮

 評価にはWAR(Wins Above Replacement)を使う。WARとは打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価し、控えレベルの選手が同じだけ出場した場合に比べどれだけチームの勝利を積み上げたかを推測した指標だ。図中の打撃、走塁、守備のグラフは、それぞれどの分野で優れた働きを見せたかを表すWARの構成要素となっている。
 

 
 まずは野手から見ていこう。パ・リーグでは外崎修汰(西武)、セ・リーグでは村上宗隆(ヤクルト)が、それぞれ1.30、2.54のWARを記録した。
 
 打撃ではヤクルトの村上が圧倒的な打撃力を見せつけた。6月だけで1試合2本塁打を5度記録。もちろん12球団トップとなる月間14本塁打を放ち、本塁打数は他球団の選手に大差をつけている。交流戦ではチームの優勝に大きく貢献し、見事MVPに輝いた。21.1点と圧倒的な打撃貢献で12球団トップのWARを稼いでいる。
 
 村上に次ぐ打撃貢献を記録したのは塩見泰隆(ヤクルト)。村上とともに首位独走のヤクルトを引っ張っている。塩見は近本光司(阪神)と並ぶ、6月の月間最多安打となる37安打を記録。また11四球を選び、出塁率は.454をマークしている。塩見が出塁し、村上が還すかたちでヤクルトは得点を増やしていたようだ。
 
 パ・リーグではランキング外ながら杉本裕太郎(オリックス)が打撃で好成績を残した。シーズン序盤は苦しんでいたが、交流戦で復調し、パ・リーグの日本生命賞を受賞する活躍を見せている。

打撃不調の外崎は守備でリーグトップを確保。塩見は守備でも高い貢献

 守備評価には同じイニングを守った平均的な同ポジション選手と比較してどれだけ失点を防いだかを表すUZR(Ultimate Zone Rating)を使用する。しかしUZRは同ポジションの選手との守備を比較する指標であるため、異なるポジションの選手を比較する際は、ポジション間の補正を行う必要がある。一般的に高い守備力、もしくは独自性のあるスキルを要するポジション(遊撃手や二塁手、捕手など)を守った選手はプラスに補正をかけ、その逆のポジション(一塁手や左翼手など)はマイナスの補正をかけるといった具合だ。この守備位置補正をUZRに加えたものが守備貢献となる。
 
 守備では西武の外崎修汰が好成績を残した。外崎は6月の打率、出塁率、長打率が、.206/.299/.412と、打撃面でそれほど振るっていたわけではない。しかし守備では平均的な選手よりも5.9点も多く失点を防いだ。この守備力の高さが要因でパ・リーグ野手トップの貢献度を記録している。
 
 セ・リーグでは、打撃が優秀だった塩見が守備でも活躍。走攻守をあわせた貢献度で村上に迫った。ランキング外で彼らを上回る守備貢献を見せたのは、長岡秀樹(ヤクルト)。今季から遊撃に抜てきされた高卒3年目の若手だが、6月の守備貢献は外崎を上回る12球団トップの6.5を記録している。

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