大本命は前田。大物FA先発投手に148億円の巨額オファーも断られたダイヤモンドバックス
今週末にはカープが前田健太のポスティングシステムによる移籍を認めるかどうかの結論が下されるという。すでにMLBは大型契約を含め、ストーブリーグが本格化した。
2015/12/01
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MLBの移籍制度も前田の評価に影響
メジャーで実績のない前田がこれだけ人気になるのは、移籍制度による影響もある。
FAの上位選手は旧所属球団からクオリファイング・オファー(QO)を受け、それを拒否している。QOを拒否したFA選手を獲得した場合、旧所属球団にドラフト上位指名権(1巡目指名、もしくは全体10番目までの指名権を持つ場合は2巡目指名)を譲渡しなければならない。
また広島に払う譲渡金は、ぜいたく税の対象となるチームの総年俸には含まれない。
仮に先に挙げた条件で獲得した場合、帳簿上の前田の年俸は1200万ドルとなり、400万ドルが浮く。ドジャースやヤンキース、レッドソックスなどチーム総年俸が規定を超え、ぜいたく税を課される可能性があるチームには助けになる。
前田本人からの直訴を受け、広島は今週末にもポスティングシステムを申請するか、否かの結論を出す方針。メジャー挑戦へGOサインが出れば、争奪戦の本格的な火ぶたが切って落とされる。
ただ、メジャーのFA市場はそれを待たず、ついに動き出した。前田にも大きな影響を及ぼすインパクトをもって。12月7日からのウインターミーティングを挟み、前田を取り巻く周囲の環境は一気に加速していく。