2015年驚異的な守備範囲の広さを誇った秋山翔吾。そのさらに上をいく、往年の名選手
今季ゴールデングラブ賞に輝いた各選手は数値面から見ても、実際に高い数値をはじき出しており、受賞にふさわしい結果だ。しかし、過去には秋山らを越える数字をあげた選手が多く存在する。
2015/12/01
ベースボールチャンネル編集部
チームの黄金期に守備でも支えた二人の選手
しかし実は上には上がいた。1980年代、セリーグの最強打者として首位打者1回、本塁打王4回、打点王3回、MVP2回に輝く広島の山本浩二は、全盛期には外野守備で驚くべき数字を残している。
1972年 2.71
1974年 2.61
1977年 2.57
1975年 2.55
1978年 2.55
打者は、広島戦で山本のところへ打球が飛べば、あきらめざるを得なかった。山本浩二がどんな打球でも追いついてキャッチしていたからだ。
同時期、パリーグにも恐るべき守備範囲を誇る外野手がいた。“世界の盗塁王”福本豊だ。山本浩二と同じ1968年のドラフトでプロ入りした福本は、1972年にNPB記録である106盗塁をマーク。盗塁王13回、MVP1回を受賞しているが、守備範囲も驚異的だった。
1977年 2.81
1976年 2.74
1978年 2.69
1971年 2.67
1975年 2.66
山本浩二、福本が選手としてピークを迎えるころと広島東洋カープ、阪急ブレーブスの黄金時代が重なっている。
その中心選手だった2人は、打撃だけでなく、守備でも圧倒的な貢献をしていたのだ。
27歳の秋山翔吾、柳田悠岐は、これからも打撃で好勝負を演じていくだろうが、同時に外野守備でもレベルの高い争いを演じてほしいものだ。