「陸上の走り」から得たものは…専門家が語る盗塁論(2)ロッテ・和田康士朗選手-後編
2022/07/22
産経新聞社
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2021年シーズン、代走での出場がメインながら盗塁王のタイトルを獲得した和田康士朗外野手。高校時代は陸上部に在籍し、野球はクラブチームでプレーした異色の経歴を持つ。もともと、足には自信を持っていたが、プロ入り当初は盗塁の技術面で悩むところが多かったという。そんな和田選手に陸上の走り(高校1年生の時に陸上部に所属していた)が野球に生きているかを聞いた。(7月21日発売『高校野球界の監督が明かす! 走塁技術の極意』より一部抜粋)
陸上の走りで野球に生きていること
──和田さんは高校1年時に陸上部に所属していたことでも知られています(その後、硬式クラブチームでプレー)。陸上の走りで、野球に生きていることはありますか。
和田 クラウチングスタートからの最初の走りは生きていると思います。陸上も野球も、最初は低い体勢で走っていくのが大事ですから。
──低く走るために意識していることはありますか。
和田 目線です。スタートから何歩かは下を向いて、上体が浮かないようにしています。そこから、バッターが打ったかどうかをチラ見して、そのあとにセカンド方向を見る。二遊間の動きを目に入れて、送球の方向を頭に入れながら、滑るようにしています。
──スライディングはどんな意識ですか。
和田 減速しないように、「近く、速く」です。
──和田さんは、左足を伸ばすスライディングですね。
和田 何か意図があるわけではなくて、あれしかできないんです。左足でも右足でもできたらいいと思いますけど、難しいですね。
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