自己最多11勝の十亀が変貌した理由。来季は200イニング登板、獅子のエースに【2015年ブレイク選手・西武】
4位に終わったライオンズだが、先発陣には多種多様でレベルの高い選手がそろっている。今季自己最多の11勝を挙げた十亀剣もその一人だ。
2015/12/07
ベースボールチャンネル編集部
自身最多の11勝をあげた2015年
プロ入り5年目となる2016年シーズンを迎えるにあたり、埼玉西武ライオンズの十亀剣は壮大なゴール設定を行った。
「200イニングが目標。200イニング投げることで、何か見えてくる」
2015年に200イニングを投げたのは、大野雄大(中日)と前田健太(広島)のみだ。パリーグではひとりもいなかった。
開幕からチームで唯一先発ローテーションを守り続け、ただひとりのふたケタ勝利を達成した十亀だが、2015年の投球回数はリーグ10位の152イニング。目標の投球回数に到達したときに見えるのは、エースとしての姿だろう。
2015年の春季キャンプを迎える直前、十亀はこれからの1年をこう位置づけていた。
「今年はいままでの4年間で、一番頑張らなければいけない年だと思っています。去年(2014年)は『絶対にやるんだ』と思って、こういう結果(4勝5敗)になってしまいました。今年結果が出なかったら、『そこまでの選手だ』で終わってしまうと思うので」
固い決意で臨んだ結果、飛躍のシーズンにすることができた。「ふたケタは勝たなければいけないと思う」と話していた通り、有言実行で自身最多の11勝を飾ってみせたのだ。
2011年ドラフト1位で入団した頃から高い期待を寄せられてきた剛腕は、なぜ大きく羽ばたくことができたのか。その鍵は、同い歳の正捕手・炭谷銀仁朗の言葉にある。