清田育宏、新たなロッテの顔へ。”考えすぎず”が結果を生んだ2015年
千葉ロッテで今季才能を一気に開花させたのが清田だ。ルーキーイヤーは終盤に勝負強さを発揮し、2年目以降も活躍が期待されていたが、伸び悩んだ。今季も決して順調なスタートではなかった。しかしあえて〝自己流″にこだわった取り組みが、5月に実を結んだ。
2015/12/29
自分で納得して、やりたいやり方を試す
まずはコンディション調整だ。
昨年から体重を10kg落とした清田は、今季その体重を維持するために1日30分のランニングをほぼ欠かさずに行った。さらに左右均等の筋力を意識して連日のトレーニングにも汗を流した。
「4月はあまり試合にも出させてもらえなかったので、せめて試合に出たときは万全の状態で出ようと考えました。日々のランニングの量を多くしたり、アジリティ系のトレーニングを意識してやっていれば、体のキレを保つことができます。今のようにやっていれば夏場で体が疲れたときも全然違うと思うので…」
次に、試合前のティー打撃では必ず手袋をつけず素手でバットを振った。
「力まないように、バットを柔らかく使えるように…」
ときには右手一本でバットを振り、ボールを押し込む感覚を養った。
「(プロの世界でやっていくには)まず自分で考えるのが一番大事なことだと思います。他人に教わって打てなくても全部自分に返ってくるので…。それだったら自分で納得して、やりたいやり方でやっていく。僕はそのほうが良いと思いますね」
師と仰ぐ井口資仁にも、簡単に助言を求めることはない。まずは自分でやってみて、どうしてものときだけ周囲に相談する。そうやって自身の技術を磨いた。