清田育宏、新たなロッテの顔へ。”考えすぎず”が結果を生んだ2015年
千葉ロッテで今季才能を一気に開花させたのが清田だ。ルーキーイヤーは終盤に勝負強さを発揮し、2年目以降も活躍が期待されていたが、伸び悩んだ。今季も決して順調なスタートではなかった。しかしあえて〝自己流″にこだわった取り組みが、5月に実を結んだ。
2015/12/29
1打席目からファーストストライクを狙う
打席での積極性も今年の清田の好調を支えた要因の一つだろう。
今季序盤は打順で1番を任されることも多かった清田だが、そこで変にボールを待つことはせず、初回、1打席目からファーストストライクを積極的に狙うことを意識して打席に入った。
「1番打者の1打席目が一番難しいかと思います。そこが試合でも一番大事なところだと思いますし、『よーいどん』でボール球を振って、簡単にアウトになったら相手投手も気持ちが乗っていきますし、自分たちの士気にも影響します。ただ2ストライクに追い込まれてしまうと、自分がどんどん後手に回ってしまう。そこは簡単にアウトにならないことだけ意識して、打席では常に積極的なイメージで入るようにはしていましたね」
今季のクライマックスシリーズファイナルステージでは、カウント3-0から凡打を打ち、チャンスを潰すシーンが何度か見られた。清田の『打ち気』をうまく交わした福岡ソフトバンクバッテリーの駆け引き勝ちと言ったところだろう。
しかし、そうした結果も彼の積極性から生まれた結果論でしかない。「勝てば官軍」ではないが、こうした彼の積極性があったからこそ、好結果に繋がり、勝てたゲームも何度かあった。この経験を活かして、来季以降さらに磨きがかかることを期待するほかない。
そうした自身の打撃スタイルについて清田は今季こんなことを話していた。
「ストライクが来たら基本振りたいです。それでファールだったら全然いいかなって思います。しっかり振って、それでダメだった分には、まだ仕方ないかなって。ただ、ボール球を当てにいったりして内野フライや内野ゴロになるのだけは避けたい。どんな場面でもしっかり振ることを心がけたいです」