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清田育宏、新たなロッテの顔へ。”考えすぎず”が結果を生んだ2015年

千葉ロッテで今季才能を一気に開花させたのが清田だ。ルーキーイヤーは終盤に勝負強さを発揮し、2年目以降も活躍が期待されていたが、伸び悩んだ。今季も決して順調なスタートではなかった。しかしあえて〝自己流″にこだわった取り組みが、5月に実を結んだ。

2015/12/29

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フォームのマイナーチェンジを図る今オフ

 今季序盤戦、彼は2ストライクに追い込まれてから打席で低く構えたり、スタンスを広くとってノーステップで打つなど様々な工夫を凝らした。しかし、低く構えすぎると、どうしても低めのボール球でも「打てる」と勘違いして手が出てしまう。そのため現在はマイナーチェンジを図っている。

「ノンステップに変えた時点から低めの球を振ってしまう感覚はあったんです。でもそれをしたことにより三振も減ったので、良いこともあれば、悪いこともある。その辺は自分でも割り切ってやるようにしています」

 自分がこうと決めたことでそれがたとえ悪い結果に繋がってもそこまで深刻に考えない。考えすぎない。これも今季の彼が意識していた点だ。

 これまでの過去5年間は、周囲(監督やコーチなど)の反応を変に意識しすぎた。そのことで精神面のバランスを崩し、スタンプに陥った。過去の失敗を繰り返さないよう今年は、ある意味〝自己流″にこだわった。

 このシーズンオフ、そんな清田のもとに2つのうれしいニュースが飛び込んだ。
 プロ入りから一つの目標にしてきたベストナインとゴールデングラブの受賞だ。
 清田は、この喜びを受賞翌日には自身のブログに綴った。今年の夏にはオールスターゲームに初出場。今江に代わる新たなロッテの顔としてメキメキと頭角を現している。

 しかし、結果を残したのは「まだ1年」。プロの世界では3年続けて1人前との言葉がある。そういう意味ではまだまだ半人前ということだろうか。

 2015年12月24日、今年の契約更改の大トリを飾った清田は来季の目標について、訊かれると記者団にこのように語ったという。

「来年は100打点を目標にしたい。チャンスに強い打者になれば周りから信頼を得ることができる」――来季で30歳。されど彼のプロ野球人生はまだ始まったばかりだ。

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