5月末に自力優勝消滅。補強組が機能せずリリーフ陣崩壊のオリックス【2015年通信簿】
シーズン前は大型補強、金子千尋の残留などファンの期待値を上げすぎてしまったオリックスだが、開幕から連敗が続き、最下位だけは逃れたものの5位に終わった。
2015/12/22
補強組にとって来季はリベンジの1年に
【野手1点】(最高点が5点)
2014年 打率.258 本塁打 110 盗塁 126
2015年 打率.249 本塁打 94 盗塁 88
規定打席に乗ったのは糸井、中島、安達の3人のみ。小谷野は死球による骨折だっただけに仕方がないが、全く機能しなかったブランコを含めて補強組は期待に応えることがなくシーズンを終えてしまった。
中島はシーズン終盤から「今季の課題をクリアするために今色々と調べている。来季は復讐の年にします」と話していたので、来季はオリックスを相手に打ちまくっていた中島の”復讐”に期待したい。
安達と駿太は一度も抹消されることなく1年間一軍にいたが、思うような結果は出せていない。怪我で登録と抹消を繰り返したT-岡田は「打たなアカンところで打ててない」とホームランを打っても満足することはなかった。
何より今シーズン一番苦しんだのが、キャプテンを務めた糸井だろう。
昨年の首位打者は打率.262、本塁打17の成績に終わった。連日の早出特打の効果はシーズン終盤に発揮され、ホームランも出るようになり、2割3分台だった打率も2割6分を超えるところまで上げてきたのはさすがだが、盗塁数が昨年の31から11まで激減したのは明らかに怪我の影響だろう。シングルヒットでも盗塁でスコアリングポジションまで進めるのが糸井にとってひとつの武器だっただけに、このオフは体のケアを最優先にしてもらいたい。
残念ながら退団してしまったが、走塁面でヘルマン、打撃面でカラバイヨの両外国人選手はチームのピンチを救う場面があった。
瀬戸山隆三球団本部長も「チームが厳しい時、ヘルマンには随分と助けられた。あの姿勢は他の選手にも見習ってもらいたい」と退団発表の際コメントをしている。
シーズン中、まるで呪われたかのように怪我人が続出したことで、ルーキーの西野(骨折で前半戦終盤に離脱)、小田、そして縞田、宮崎、岩崎など二軍で頑張っていた選手がそれぞれ一軍でポジションを掴んだのは、結果的に選手層を厚くした。
来季は一年間一軍にいられる野手を一人でも多く増やすこと、そして野手全員が繋ぐ野球に徹することで”淡白打線”からの脱出を図ってもらいたい。