5月末に自力優勝消滅。補強組が機能せずリリーフ陣崩壊のオリックス【2015年通信簿】
シーズン前は大型補強、金子千尋の残留などファンの期待値を上げすぎてしまったオリックスだが、開幕から連敗が続き、最下位だけは逃れたものの5位に終わった。
2015/12/22
12球団一といわれたリリーフ陣が崩壊
【投手2.5点】
2014年 防御率 3.10(リーグ1位)
2015年 防御率 3.59(リーグ2位)
規定投球回数に達したのは西と東明の2人で、両選手とも10勝を挙げた。規定には届かなかったが、開幕投手を務めたディクソンは西とともに防御率争いで一時はトップを狙える位置まで来ており、オールスターにも選出。加藤康幸編成部長も「今年は防御率も昨年より下がったとはいえリーグ2位。先発は頑張ってくれた」と先発陣を評価していた。
2014年 救援成績 23勝17敗 防御率 2.49
2015年 救援成績 14勝25敗 防御率 3.82
昨年は12球団一のリリーバーと言われていた比嘉、馬原、佐藤達也、平野佳寿の4人と今年は先発再転向と言われていた岸田を含めた5人全員が怪我(不調で抹消された後に怪我が発覚したこともあった)で離脱。
この穴を埋めるべくマエストリ、海田、白仁田、塚原がリリーバーを務め、復帰した佐藤は不調の平野と入れ替わる形でクローザーに配置転換されるなど、後ろがバタバタしてしまった感は否めない。
昨年は7回までリードしていた時の勝率が凄いと騒がれていたが、今年は全く逆の結果になってしまった。借金19のうち救援陣の敗戦が11というのは今シーズンを物語る数字である。
来季はドラフト2位の近藤大亮や、161キロのストレートを武器にしている新外国人エリック・コーディエが後ろに回ることが予想されているが、今季夏に抹消されてから一軍に戻ってこれなかった塚原が「先発というこだわりがあったんですけど、今年はセットアッパーをやらせてもらってあんなに痺れる場面で投げられて押さえた時の気持ち良さは堪らないんですよ。使ってくれた森脇前監督には感謝したいですね」と言えば、白仁田も「阪神の時は先発でしたが、プロ野球に入ってこんなに充実した年はなかったので、今はとにかく投げたいです」と語っていた。
当然最終的には現場の判断になるが、リリーバーの勤続疲労を避ける意味で、リリーバーの層を厚くできるかもポイントになる。
先発陣では金子千尋が開幕に間に合わなかったのが痛かっただけに、来季は金子が開幕投手を務め、リリーバーとともに一年間活躍することが必要だろう。