5月末に自力優勝消滅。補強組が機能せずリリーフ陣崩壊のオリックス【2015年通信簿】
シーズン前は大型補強、金子千尋の残留などファンの期待値を上げすぎてしまったオリックスだが、開幕から連敗が続き、最下位だけは逃れたものの5位に終わった。
2015/12/22
福良野球を来季に期待
【ベンチ1点】
5月31日の広島戦に敗れ借金が15になった時点で早くも自力優勝が消滅。
翌6月1日遠征先の東京にチームとともに移動した森脇浩司前監督は2日東京ドームで行われる巨人戦の試合前に、休養発表の記者会見を開いた。当日の東京ドームのレフトスタンドは何とも言えない重苦しさというか、寂しさや絶望感のような空気に包まれていた。2度にわたるコーチの入れ替え、自力優勝消滅、そして監督の休養。シーズン序盤で朝令暮改の嵐が起きてしまったわけで、監督代行を引き受けた福良淳一監督はやりにくかったに違いない。
選手から「福良”さん”」と呼ばれるほど距離が近く、現役時代、日本ハムのコーチ時代も含めて、兄貴分として慕っている選手やOBは多い。
福良監督が代行に就任して真っ先に着手したのは「調子がいい選手をベストなポジションで使うこと」だった。
西野の3番起用に始まり、縞田には内外野全ポジションを守らせた。小田のように二軍から昇格して即スタメンで起用するのも”福良流”だろう。またピッチャーに関しても就任直後の6月3日に「最初から7回までは投げさせるつもりだった」と東明に7回を133球投げさせている。東明はこの時のことを「あの日、6回のピンチの時に高山コーチが出て来て、変えられると思ったら交代じゃなかったんで、信用してくれてるんだって。自信持って投げられましたね」と振り返っている。
福良監督の東明への評価は高く、その後の活躍は周知のとおり。
今年のベンチの採点は1にしたが、それは5月末という段階で自力優勝が消滅したことに対しての採点であり、暫定政権で行われた残り試合のベンチワークに関しては採点のしようがないというのが正直なところ。
本当の福良野球が見られるのは間違いなく来季である。