「つばめ改革」実ったヤクルト。来季は球団史上2度目の連覇に挑戦【2015年通信簿】

今季、混戦セリーグを制したのは東京ヤクルトスワローズ。リーグ屈指の強力打線を武器に来季は球団史上2度目の連覇に挑む。

2015/12/31

Yasuhiko Kikuta

タグ： NPB1, スポーツ, プロ野球, 東京ヤクルトスワローズ

強力打線健在。四番・畠山の「こだわり」光る

【野手5点】
　トリプルスリーに、史上初の同一シーズン本塁打王＆盗塁王の偉業でリーグMVPとなった山田哲人。初の首位打者＆最多安打の川端慎吾。そしてこちらも初の打点王の畠山和洋。史上初めて「三冠」のタイトルを3人で分け合ったこのトリオに代表されるように、今年もチーム打率、得点ともにリーグNO.1と、強力打線は健在だった。

　中でも大きかったのは、シーズン途中から四番に座った畠山の働きだ。今年はシーズンを通して状態は必ずしも良くなかったというが、その分、形にはこだわらずに「走者をかえすこと」にこだわった。

「極端な話、（無死一、三塁や満塁で）どうしても点が欲しい場面だったら、ゲッツーでもいいと思っていた」

　シーズン中にそう話していたことからも、そのこだわりのほどがうかがえる。併殺の間に走者がかえっても打点は記録されないが、数字にはこだわらずに勝利のため、走者を本塁にかえすことだけに集中した結果がチームの優勝、そして打点王という『ご褒美』につながった。

　ちなみに今季の畠山の殊勲安打（先制、同点、逆転・勝ち越し・サヨナラの計）は30本。これは山田（25本）、川端（15本）を抑えて、堂々のチームトップである。