オリ新外国人は剛腕リリーフに2人のギャップヒッター。モレル加入で一、三塁の定位置争い激化
オリックスが新外国人選手としてコーディアー投手、モレル三塁手、ボグセビック外野手を獲得。ボグセビックには上位打線定着が期待、160キロ超の速球を持つコーディアーは制球がポイントとなる。モレルの加入で内野のポジション争いも激化が予想される。
2015/12/13
逆方向への技術は高いボグセビック
12月10日、オリックス・バファローズがブライアン・ボグセビック外野手、ブレント・モレル三塁手、エリック・コーディアー投手の新外国人3選手と契約の基本合意に達したことがわかった。
ボグセビックとモレルはともにメジャーで200試合以上の実績がある堅実なプレイヤー、コーディアーは100mphを超える速球が魅力の剛腕リリーバーだ。
彼らが期待通りの活躍を見せれば、チーム内で激しいポジション争いが生まれることとなる。
3選手の中で最も期待が大きいのが外野手のボグセビックだ。
大学時代に投手と外野手の二刀流で活躍し、投手として2005年にドラフト1巡目でアストロズに入団するも芽が出ず、2007年後半に外野手へと転向、2010年にメジャーデビューを果たした。11年に87試合に出場、8月には代打逆転サヨナラ満塁弾を放った。12年も先発は83試合ながら146試合に出場、2年間準レギュラー格として活躍したものの、以降はメジャーでの出番に恵まれていない。今季はフィリーズで22試合に出場。
メジャー通算のスラッシュライン(打率/出塁率/長打率)が.238/.311/.373であるのに対し、3A通算のスラッシュラインが.281/.362/.414であることからもわかる通り、「3Aでは優れた成績を残すがメジャーでは力不足」の4A選手。バッティングは広角にライナーを弾き返すギャップヒッタータイプであり、マイナー通算4041打席で82本と本塁打の量産はあまり期待できない。引っ張り方向の打率.259と比べ、逆方向の打球は打率.420と高く、逆らわないバッティングをできるかが日本での成功のカギとなるだろう。
球数を多く投げさせるタイプのため、三振率は平均を少し上回るものの、四球率も平均以上。脚も速く今季3Aでは24盗塁、失敗はわずか5つと成功率も高い。
対左打率.142、三振率34.5%と左投手を全く打てていないのが唯一のネックだが、高出塁率かつ盗塁もできる選手で、上位打線に据えれば攻撃パターンを大きく増やせる。
守備では外野3ポジションのうち、最も多く守っているのはライトで、通算守備防御点+10と平均以上の守備を見せている。レフトとライトでも平均レベル。投手出身者の例にもれず肩も強いため、糸井やT-岡田の状態や、駿太や吉田正の成長次第で外野の空きポジションを任せられる使い勝手の良さがある。