山崎・有原は? 2年目以降活躍の保障なし、新人王の「その後の野球人生」【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】
ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は新人王のその後だ。
2015/12/15
上原・川上は日本球界のエースとなりMLBへ
セリーグを見てみよう。
投手が18人、野手が9人。
100勝以上は石川雅規、川上憲伸、上原浩治の3人。1000本安打以上は金城龍彦、仁志敏久、梵英心、赤星憲広の4人。
MLB移籍は投手が1人、野手が1人。
一方で、やはり新人王獲得年がキャリアハイになった選手も多い。
笘篠賢治は新人王の年に規定打席に達して113安打した以後は、一度も規定打席に達しなかった。
澤崎俊和も、新人王の年に規定投球回数に達し、12勝。以後は規定投球回数に達しなかった。
同期で同じく逆指名で広島に入団した黒田博樹は6勝、この時点では澤崎が大きくリードしていたが、黒田が40歳を過ぎて活躍しているのに対し、澤崎は31歳で引退した。
新人王をはずみとして好成績を上げ続ける選手もいる一方で、意外に早く消えていく選手も多い。
こうして平成以降の新人王を眺めていて気が付くのは、新人からタイトルを取るような活躍をして、文句なしに新人王に選出されるような選手は、基本的に以後も成績を伸ばしている。
一桁勝利、100安打未満など、ぎりぎりの数字で新人王に選出された選手は、以後あまり成績が伸びていない(例外はもちろんあるが)。
今年新人王に選出された、山崎と有原は来季以降どのような活躍を見せるのか。
そして来季は、どんな選手がどんな数字で選出されるだろうか。