村上宗隆は“全盛期の王貞治”も射程圏内。“王以外”なら歴代トップの打撃指標に
2022/08/14
産経新聞社
セイバーメトリクスの視点で過去の打撃ベスト10を振り返ろう
以前、筆者はセイバーメトリクスの打撃指標wRAA(※1)でプロ野球過去シーズンにおける打撃ランキングを作成するという企画を行った。wRAAとはリーグ平均レベルの打者が同じ打席数をこなした場合に比べ、その打者がチームの得点をどれだけ増やしたかを推定する指標だ。一般的な指標では振るわないが実は過小評価されていた打者や、名打者の隠れた魅力にスポットライトを当てたつもりだ。
今季のプロ野球をこのwRAAの視点で見たとき、注目すべき選手がいる。村上宗隆(ヤクルト)だ。村上は先日5打席連続本塁打を放ったこともあり本塁打に注目されがちだが、今季は打撃全般で絶好調だ。これを書いている8月3日現在、ヤクルトはまだ96試合を消化したところであるため、あくまで途中経過の参考記録である。それにしても、現状の成績は見慣れないレベルの「レア物」であるため、途中経過を保存しておきたい。