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村上宗隆は“全盛期の王貞治”も射程圏内。“王以外”なら歴代トップの打撃指標に

2022/08/14

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産経新聞社



王貞治に接近する2022年の村上宗隆

 8月3日終了時点での村上は、414打席、333打数で打率/出塁率/長打率は.321/.454/.718。39本塁打と98打点は、2位の打者をそれぞれ、17本と27点引き離している。過去の本塁打王で2位に最も本塁打差をつけたのが2011年中村剛也(西武)の23本差。シーズン途中でこれに近づいている時点でとてつもない傑出度であることがわかる。
 
 しかし村上の真骨頂は総合打撃指標wRAAにこそ表れる。3日終了時点でのwRAAは58.7。リーグ平均レベルの打者に比べ、チームの得点を58.7点増やしたということだ。ちなみに今季のセ・リーグの平均レベルの打者というと、同じヤクルトのホセ・オスナをイメージしてもらえればよい。村上の414打席をかわりにオスナが立っていたら、チームの得点は約59点減っていたということだ。ちなみに過去3年間、1シーズンのトータルでもこの数字を超えた打者は存在しない。それを今季の村上は96試合消化時点でクリアしてしまっているのだ。

 このwRAAについて日本プロ野球史を遡ってみよう。歴代最高の値を残したのは1973年の王貞治(巨人)だ。この年の王はwRAAで92.9を記録した。ただ今季の村上もかなりの傑出を見せている。村上が残りシーズン3分の1を現在のペースでキープできればどれほどになるだろうか。換算するとwRAAは87.4点。凄まじい値ではあるが、さすがに王の歴代最高には及ばないようだ。

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