甲子園優勝だけがすべてじゃない…球界を代表するトップスター5人の「高校最後の夏」は?
2022/08/16
産経新聞社
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高校時代に活躍した選手でも、プロ野球界で活躍することは並大抵ではない。一方で、トッププレーヤーが必ずしも甲子園制覇を果たしているとも限らない。高校野球を経験した選手たちには、それぞれに「夏の終わり方」がある。今回は、球界を代表するトップスター5人の「最後の夏」を紹介する。
イチロー(愛工大名電)
出身:愛知県
投打:右投左打
身長/体重:180cm/71kg
生年月日:1973年10月22日
ドラフト:1991年ドラフト4位
世界でもトッププレーヤーとして、プロ通算4367安打を記録した天才打者、イチロー。愛知県の豊山中学校では中軸として君臨し、強豪校として知られる愛工大名電高校に入学。入学してからまもなく、イチローらしい言動があった。
当時、愛工大名電の監督を務めていた中村豪に対して、「僕をプロの選手にしてください」と伝えたという。イチローは学業も優秀で、成績はオール5というほどの秀才っぷり。非常に練習熱心の努力家でありながら、中村豪に「ボールを芯でとらえる感覚はずば抜けていた」と言わせるほどのセンスも持っていた。
「イチローといえばバッティング」というイメージだが、愛工大名電ではエースとして1991年のセンバツに出場した経験がある。140km/hを超える直球を投げていたものの、通学中に交通事故に遭ったことでピッチングフォームが崩れてしまった。そういった過程があり投手は断念、野手に転向する。
イチローの最後の夏は、愛知県大会の決勝で敗れて終わった。相手は名門の東邦高校。0-7というスコアで完敗した。しかし、イチロー自身は「甲子園に行かず注目されないままプロに指名されたほうがいい」と語っていたという。高校生の段階で高校生離れした言動の数々は、イチローがプロとして活躍する序章に過ぎなかった。
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