MLB移籍を目指す松田、厳しいレギュラー三塁手への道【小宮山悟の眼】
今年のアメリカのFA市場は投手の動きが例年以上に早かった。野手もこれから交渉が活発化する。松田宣浩に、米球団は本当に興味を示しているのだろうか。
2015/12/18
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メジャーの試合には出場できるだろうが……
11月に海外FA権の行使を宣言し、メジャーリーグへの移籍を模索しているソフトバンク松田宣浩。松田は当初から「選択肢は、メジャー移籍か、ソフトバンク残留の2択」という旨を公言している。
簡単に解釈すれば、第1希望はメジャーへの移籍。それが叶わず来季も日本でプレーする場合は、ソフトバンク残留という意味だろう。
12月7日~10日までテネシー州ナッシュビルでウインターミーティングが開かれていたが、その開催期間中辺りから、徐々に「松田に関心を持つチーム」など、具体的な情報が耳に届くようになった。ようやく、移籍市場で動きが出てきたようだ。
正式に契約をオファーする球団は現れるのか。そして、来季、メジャーでプレーすることになった場合、松田の実力は通用するのか。今回はその点について述べたいと思う。
「通用するか否か」を語る上でまず、「通用」という言葉がどの程度を指すのか定義しなければならない。もし、「メジャーの試合に出場すること」とするならば、松田は必ず通用するだろう。チーム側も、何らかの編成上のビジョンや思惑があってオファーを出すわけなので、何もチャンスを与えられないことはないはずだ。
だが、レギュラー三塁手として、チーム内でポジションを確立できるかと問われれば、残念ながら私は「ノー」と予想する。