元ヤンキース組は当たりが多い? 巨人新外国人のジョーンズは結果を残せるか
ジャイアンツが来シーズンの新助っ人としてメジャー通算122発の大砲、ギャレット・ジョーンズを獲得した。ロイ・ホワイトやクリート・ボイヤーら過去にも多くの元ヤンキー達が日本で活躍している。
2015/12/18
Getty Images
ガイエル、ラズナー、AJ、ユーキリスも元ヤンキース
来日した元ヤンキーたちの中でも、最も優れた成績を残したのが、ロイ・ホワイトだ。
1965年にメジャーデビューすると以降79年までヤンキース一筋で15年間プレーし、2度の世界一に貢献。ヤンキースでの1881試合出場は球団7位で、J.ポサダやJ.ディマジオをも上回る。
1980年に来日しジャイアンツへと入団。ヤンキース、ジャイアンツという日米の名門球団で4番を務めた初めての選手。1年目には36歳と晩年に差し掛かりながらも29本塁打、75打点の好成績を残した。続く2年間も勝負強いバッティングで活躍、穏やかかつ紳士的な態度でファンからも愛された。
ジャイアンツに在籍した助っ人では、ビル・ガリクソンやジェシー・バーフィールド、ジョナサン・アルバラデホらもヤンキースでのプレー経験がある。
他球団の助っ人では元大洋ホエールズのクリート・ボイヤーも素晴らしいヤンキーだった。ヤンキースの正三塁手として60年からの5連覇に貢献すると、ブレーブスを経て72年に来日。名人芸の守備で2度のダイヤモンドグラブ賞に輝いたほか、山下大輔や田代富雄らを熱心に指導し、多くの選手たちから慕われた。引退後の76年には大洋でコーチも務めている。
1990年にダイエーでプレーしたグース・ゴセージは78年から83年に「ブロンクスズー」と呼ばれた時代のヤンキースに在籍。
内部騒動の絶えないチームでクローザーとして活躍した。当時のヤンキースを描いたスパーキー・ライルの暴露本『ブロンクスズー』でも主役格の一人として登場している。
メジャー7球団でプレーした元西武のトニー・フェルナンデスは95年のみヤンキースに在籍、フェルナンデスの故障をきっかけにデレク・ジーターがメジャーに初めて昇格したのは有名だ。ちなみにフェルナンデスは2000年西武に1シーズン在籍したが、103試合に出場し、打率.327と好成績を残した。
07年来日1年目で35本塁打、11年までヤクルトでプレーし、「魔将」の愛称で親しまれたガイエルは、来日前年の06年に故障した松井の穴埋めとしてロイヤルズからヤンキースに移籍し、44試合に出場している。
ヤンキースで活躍した選手の多くが日本でも活躍する中で、名門の名前に泥を塗ったのが、元ヤクルトのジョー・ペピートン。ヤンキースではゴールドグラブ3度に加え、バットでも活躍したものの、日本ではその片鱗も見られず。度重なるトラブルに、仮病による練習拒否や欠場、離婚裁判のために無断帰国と問題行動続きで、出場はわずか14試合。その問題児ぶりは日米球界の関係にまで悪影響を与えたと言われている。
近年は楽天―ヤンキース間のルートが活発だ。09年、前年にヤンキースで5勝をあげたダレル・ラズナーが楽天入りしたのを皮切りに、13年アンドリュー・ジョーンズ、14年ケビン・ユーキリス、15年ゼラス・ウィーラーと多くの選手がこのルートで来日している。
歴史的貧打に終わった15年の巨人。ジャイアンツ復活の切り札として4番候補のジョーンズには大きな期待がかかる。過去の元ヤンキースの外国人選手と同様にジョーンズも日本で活躍できるだろうか。