信じられない…プロ野球、大ケガから復活した名選手5人。選手生命の危機を乗り越えた大物たち
2024/03/13
産経新聞社
前田智徳
「孤高の天才」と呼ばれた前田智徳は、2度の大怪我から這い上がった。
1989年ドラフト4位で広島に入団。高卒2年目の1991年から外野のレギュラーへ定着すると、同年はゴールデングラブ賞を獲得。翌1992年には打率.308、19本塁打、89打点、18盗塁の成績を残し、ベストナインにも輝いた。
順調な成長曲線を描いていた前田だったが、1995年5月、走塁時に右足アキレス腱を断裂。選手生命を脅かす大怪我に見舞われた。懸命にリハビリへ励み、1996年の開幕戦で復帰。以降は故障で離脱するシーズンも多かったが、1998年には打率.335をマークし、首位打者のタイトルにも肉薄した。
2000年には、2度目の大怪我に見舞われる。今度は左足のアキレス腱を痛め、シーズン中に手術を決断。翌年も27試合の出場に終わった。しかし、不屈の精神で2002年に再び復活。同年は123試合に出場し、打率.308、20本塁打の好成績でカムバック賞を受賞した。その後も天才的な打撃技術で広島打線を牽引。キャリア晩年は代打の切り札としても活躍し、通算2119安打を放った。
【了】