故障さえなければ…歴代“ガラスのエース”6人。けがに泣かされた一流投手たち
2025/04/01
産経新聞社
浅尾拓也
リリーフながらシーズンMVPにも輝いた浅尾拓也。11年の現役生活ながら、圧倒的なピッチングを披露した。
日本福祉大から大学生・社会人ドラフト3巡目で中日に入団。ルーキーイヤーから一軍デビューを果たすと、翌2008年には北京オリンピックで招集されていた岩瀬仁紀の代役として、一時はクローザーに抜擢。その後、後半戦からは岩瀬へ繋ぐ勝利の方程式の一角を担った。
2010年はシーズンを通してセットアッパーを務め、当時の日本新記録となるシーズン47ホールドを記録。リリーフながら12勝3敗1セーブの成績をおさめ、リーグ優勝に大きく貢献した。
さらに、翌2011年には、79試合登板、7勝2敗10セーブ45ホールド、防御率0.41。被本塁打0と驚異的な成績をマーク。2年連続で最優秀中継ぎ投手のタイトルに輝き、リリーフとしては異例のシーズンMVP、ゴールデングラブ賞も手にし、リーグ連覇の立役者となった。
大車輪の働きを見せていた浅尾だったが、2012年以降は肩の故障に苦しみ、登板数が減少。2017年に通算200ホールドを挙げるも、晩年は全盛期とは程遠い数字が続き、2018年限りで現役引退を決意した。