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【データで選出8月月間MVP】村上宗隆の歴史的な1ヶ月。総合指標WARは1ヶ月で3.1に到達

2022/09/06

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産経新聞社、DELTA



5打席連続本塁打だけでなく、出塁率は6割近くに到達

 評価にはWAR(Wins Above Replacement)を使う。WARとは打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価し、控えレベルの選手が同じだけ出場した場合に比べどれだけチームの勝利を積み上げたかを推測した指標だ。図中の打撃、走塁、守備のグラフは、それぞれどの分野で優れた働きを見せたかを表すWARの構成要素となっている。
 

 
 まずは野手から見ていこう。パ・リーグでは源田壮亮(西武)、セ・リーグでは村上宗隆(ヤクルト)が、それぞれ1.84、3.07とトップのWARを記録した。
 
 各分野で優秀だった選手を見ていく。打撃では、もちろん村上宗隆(ヤクルト)が圧倒的な打撃貢献を見せた。8月は7月31日から月をまたいでプロ野球記録となる5打席連続本塁打、史上最年少となる通算150本塁打などさまざまな記録を更新。打撃貢献では平均的な打者が打席に立った場合に比べ、チームの得点を24.3点増やしたという凄まじい結果を残した。本塁打をはじめとする長打力に注目が集まるが、出塁面の働きも見逃せない。8月は投手が勝負を避ける機会が増え、8月は102打席で25四球を獲得。出塁率は6割目前となる.588を記録した。ほぼ打撃貢献のみでリーグ2位の総合貢献を記録した岡林勇希(中日)の倍近くの差をつけた。
 
 パ・リーグでは、島内宏明(楽天)が13.8点でトップの貢献を収めた。島内はリーグ2位の吉田正尚(オリックス)の28安打に大差をつける、37安打を記録。また単純に安打が多いだけでなく、月間7二塁打、1三塁打、6本塁打と長打も多く、それが高評価につながっている。
 

パ・リーグは守備・走塁で突出した源田がトップ貢献に

 守備評価には同じイニングを守った平均的な同ポジション選手と比較してどれだけ失点を防いだかを表すUZR(Ultimate Zone Rating)を使用する。しかしUZRは同ポジションの選手との守備を比較する指標であるため、異なるポジションの選手を比較する際は、ポジション間の補正を行う必要がある。一般的に高い守備力、もしくは独自性のあるスキルを要するポジション(遊撃手や二塁手、捕手など)を守った選手はプラスに補正をかけ、その逆のポジション(一塁手や左翼手など)はマイナスの補正をかけるといった具合だ。この守備位置補正をUZRに加えたものが守備貢献となる。
 
 守備と走塁貢献で他選手に大きく差をつけ、パ・リーグ総合貢献トップに立ったのは源田だ。攻撃で抜きん出た成績を残したセ・リーグの村上と対照的な結果となった。源田は8月12球団トップとなる7.8点の守備貢献を記録。今季は負傷離脱や新型コロナウイルス感染の影響で出場数が減少。本企画でもランクインを果たせない月が続いたが、やはり名手は健在だ。
 
 セ・リーグは岡林が先月に引き続きリーグトップの守備貢献となる7.5点を記録。右翼だけでなく、中堅手としても好プレーを連発している。

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