これが“負け運”? 勝ち星に恵まれず大きく負け越した投手5人。防御率に見合わぬ敗戦数…
2023/04/04
産経新聞社
プロ野球(NPB) 最新情報(最新ニュース)
「最多勝利」のタイトルが制定されているように、投手にとって「勝利数」は重要な数字だ。だが、自身の投球以外の部分にも大きく左右されるものでもあり、勝ち星を掴むには少なからず“運”も必要な要素となる。
埼玉西武ライオンズの隅田知一郎は、昨季防御率3.75ながら、1勝10敗の成績。今季初登板でも、6回1失点の投球内容で敗戦投手となり、球団ワーストの11連敗と勝ち星に恵まれていない。ここでは、過去に防御率に見合わぬ大きな負け越しを喫した選手を紹介する。
高崎健太郎
◆2011年:5勝15敗、防御率3.45
高崎は、熊本・鎮西高、日産自動車を経て、2006年大学生・社会人ドラフト希望枠で横浜ベイスターズ(現DeNA)に入団。09年に中継ぎとして頭角を現すと、2010年途中に先発転向し、翌11年は開幕ローテーション入りを果たす。シーズン初登板となった開幕3戦目の中日ドラゴンズ戦では、7回1失点と好投し、チームを11年ぶりとなる開幕カード勝ち越しに導いた。
しかし、その後は力投を続けるも打線の援護がなく、リードして降板しても後続の投手に勝ちを消されるなど不運もあり2勝目を挙げたのは7月のことだった。この年は、1年間先発ローテーションを守り抜き29試合に先発として登板。チームで唯一かつ自身初となる規定投球回数に到達し、防御率3.45を記録するも5勝(15敗)に終わる。15敗はこの年の最多敗記録であり、勝率は.250、援護率はセ・リーグ最下位の2.20だった。
リーグを通して投高打低の傾向が強く、またチームも年間を通して低調であったことから無援護の試合も少なくなかったが、シーズンを通して横浜投手陣の柱として奮闘。29試合中、5回を保たなかったのはわずかに3度で、この年記録した5勝は三浦大輔と並んでチーム最多勝だった。