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福本、川上、長嶋、張本に並ぶか。二塁打、三塁打で歴代ベスト10入りを目指す松井稼頭央

本塁打数はクローズアップされがちだが、二塁打・三塁打数は注目されにくい。しかし、歴代10傑入りへカウントダウンが始まった現役選手が1人いる。

2016/01/03

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球場は大型化も、近年三塁打は減少傾向

 同じ長打と言っても、本塁打、三塁打、二塁打は技術的にも、求められる能力も異なる。
 本塁打はとにかく「遠くへ飛ばす」ことが一番重要だ。パワー、そしてボールをバットに乗せて運ぶ技術だ。
 二塁打は、ライナー性の良い当たりを外野に運ぶ技術。スイングの速さ、そしてミート力。脚力も求められる。
 三塁打で最も重要視されるのは、脚力だ。外野を打球が転がるうちに三塁まで到達するには並外れたスピードが必要だ。同じ打球でも鈍足の選手は二塁打にとどまる。
 
 NPBの二塁打と三塁打の通算記録のランキングを見ると、求められる能力の違いがはっきりとわかる。
 
■二塁打歴代ベスト10
1.立浪和義 487 2.福本豊 449 3.山内一弘 448 4.金本知憲 440 5.稲葉篤紀 429 6.王貞治 422 7.張本勲 420 8.長嶋茂雄 418 9.榎本喜八 409 10.川上哲治 408
 
■三塁打歴代ベスト10
1.福本豊 115 2.毒島章一 106 3.金田正泰 103 4.川上哲治 99 5.広瀬叔功 88 6.呉昌征 81 6.中暁生 81 8.長嶋茂雄 74 9.張本勲 72 10.吉田義男 70
 
 二塁打のランキングの上位にはミートが巧みな中距離打者、アベレージヒッターが並んでいる。世界のホームラン王、王貞治も6位にいるが、王は野村克也に次ぐ史上2位の11866回も打席に立っている。打席数の多さでランキング入りしたと考えるべきだろう。
 
 三塁打のランキングには俊足打者が並んでいる。1位の福本は盗塁数も1位、2位の毒島章一は三塁打王を4回もとった。191盗塁と足もあったが、ベースランニングが巧みだったのだ。5位には盗塁数歴代2位の広瀬叔功がいる。
 
 二塁打のランキングには、金本、稲葉と平成に活躍した選手もランクインしているが、三塁打は昭和中期以前の選手ばかり。平成になって球場は大型化し、外野は広くなっている。三塁打が増えてもよさそうなものだが、近年、三塁打は減少している。外野の連携技術が向上したためと言われるが、三塁コーチがアウトになることを恐れて打者走者に三塁へ突っ込ませなくなったからだとの説もある。
 
 MLBでは「野球のプレーの内、三塁打が一番面白い」と言われる。
 確かに積極的に次の塁を目指す打者走者と、野手の送球の“競争”は、スリリングで場内が沸く。三塁打が減っているのは少し残念だ。

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